Valle d´Aosta(ヴァッレアオスタ)

秘境の地 北イタリア・アオスタ州の旅 モンテビアンコ周辺のスキーエリアを滑る

モンテビアンコ山群
■コースレベル表
スキーパス(6日券) 約212ユーロ
シニアパス(65歳以上) 約169ユーロ
リフト・ゴンドラ数 48基
コース総延長距離 320km
初級コース 20%
中級コース 50%
上級コース 30%

4000m級のヨーロッパアルプスに囲まれたアオスタ州は、フランス、スイスの国境に接していることから、ヨーロッパの魅力が凝縮した場所です。 スイスの名峰マッターホルンやヨーロッパアルプスの最高峰モンブランも、イタリア側のアオスタ州ではまた違った表情を見せてくれます。
また、紀元前から続く歴史的な建造物、遺跡が多いのも特徴の一つ。 今年の注目エリアの1つ、アオスタ州のモンテビアンコを中心としたスキーエリアをご紹介いたします。

イタリア側から攻める2大氷河(ヴァレーブランシュ、ラ・トゥーラ氷河)大滑降

ヨーロッパアルプス最高峰、モンブラン、イタリア側の呼び名はモンテビアンコ。こちらは、フランス側の柔和なラインとは比べ物にならない豪壮な大山塊を呈しています。
つまりスキーエリアとしては、まさしく同じエリアを共有し、お互いに国境を越えてスキーが楽しめるユニークな場所です。
シャモニーからロープウェイでエギーユ・デュ・ミディに登り、22kmのヴァレーブランシュ氷河滑降を滑るという氷河スキーは、今やシャモニースキーツアーの目玉商品といえるでしょう。
しかし、エギーユ・デュ・ミディの狭い稜線を、高山ガイドと一緒にロープで結びスキーを担いで歩くときは、足がガタガタ震えてせっかくのスキーを楽しめないと感じた方も多いと思います。
イタリア側からのヴァレーブランシュは、ケーブルを3本乗り継いでエルブロンネルの頂上に行った後、昔の夏スキーエリアまで長い鉄階段を伝って簡単に降りることができます。そこから広い雪原をトラバースし、フランスとの国境線を跨いでサラマンジェに降りる氷河へと滑り込みます。
エルブロンネルからヴァレーブランシュ氷河を滑るときと同じように、夏スキーエリアをトラバースしながら南側に回り込みます。滑り始めに、いつも風でアイスバーン状になっている急斜面があり、なるべくエッジの引っかかる雪の斜面を見つけながらトラバースして回り込み、降りたところにこれまた長い鉄梯子があります。この梯子を注意深く降りたら、後はオフピステのパラダイス! でも、南斜面ということをお忘れなく。軽そうに見えた深雪が、思ったより重くてスキー操作に四苦八苦……なんてことになりかねません。クールマイユールのメインゲレンデの整地された気持ちのよいバーンには程遠く、オフピステばかりのエリアなのでそれなりの覚悟で臨んで下さい。

エルブロンネル(3462m)からの氷河スキースタートと、展望台の絶景を楽しむ

小山 敦様

イタリア側のゴンドラの出発口、ラ・パルー(1370m)から2回乗り換えてエルブロンネル展望台(3462m)に到着。
左には、シャモニー側から見るまったく違う姿のモンテビアンコ(モンブラン)。そして、フランス側に大きく開けた雄大な氷河の上部に目を移すと、名峰グランド・ジョラスやダン・デュ・ジョアンが圧倒的な存在感で飛び込んできます。
また、展望台の下にはレストランと売店、クリスタル展示場もあります。

快晴にはヘリでオフピステ体験!

モンテビアンコ周辺
クールマイユールスキー場のゲレンデにあるヘリポートから、モンブラン山麓での絶景へリスキーツアーが楽しめます。
ミエジュ氷河付近からツールドモンブランで有名なエリザベット小屋経由ヴェニの谷へと滑り込むルートがおすすめです。


ラ・トゥイエール&ロイトゥール氷河
ラ・トゥイエールスキー場のヘリポートから、まずモンテミラヴィディ氷河へ上がり、豪快に滑ります。 2本目は壮大なロイトゥール氷河をフランス側へと滑るロング滑走です。ロジエールスキー場経由で、ラ・トゥイエールスキー場へ戻ります。

雄大なスケールで2国を滑る、ラ・トゥイールスキー場

フランス側のスキー場、ロジエールスキー場と完全にドッキングしている国境なきスキーエリアとしてラ・トゥイールは人気の高いエリアです。 スキーパスもフランス側との共通スキーパスがあり、それを買っておけばスキーで国境越え!日本では絶対あり得ないユニークなスキーツアーが楽しめます。
もちろん、眼前にはモンテビアンコの勇姿が。晴れた日には、マッターホルンやモンテローザの山々まで見えます。ラ・トゥイールの目玉は、なんといってもルトール氷河でのヘリスキー。小サンベルナール峠から、ヘリコプターでルトールの頂上(3486m)地点へ。そこから氷河の終着点、フランス側のサントフォワヴァレーのミロワール村(1220m)まで2200mの氷河滑降が楽しめます。

正面にモンテビアンコを望みクールマイユールスキー場の素晴らしい展望と
落ち着いた大人の街並み

クールマイユールのスキーエリアは、モンブラントンネルを抜けてすぐのラ・パリューから登るエルブロンネル側のオフピステスキーエリアの他に、クールマイユールの村の対面に広がるメインゲレンデに分かれています。
さらにメインゲレンデには、午前中に陽が当たる北東向きのオープンスロープのシェクルイ側斜面と、午後に陽が当たるワイドな林間コースのバルベニ側斜面があります。
どのコースも整地されたバーンとその横にオフピステ部分を残しているので、整地されたバーンに飽きたら、時々オフピステを滑るなんていうこともできます。
そして、なんといっても圧巻なのがメインゲレンデから見るモンブランの大きさです。
  クールマイユールの町は、昔の雰囲気をそのまま残す石畳が印象的な素朴な村です。車の通らない旧市街を、高級ブティックのショーウィンドウを横目で見ながらぶらぶら歩くだけでも楽しいところです。