ヨーロッパアルプスを知り尽くしたスタッフが、自分の足で歩いて見つけたお勧めエリアの情報です！
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| ツェルマット最後の秘境、ロストヴァレー |
| 冬はスキーリゾート、夏もたくさんの人が観光、そしてハイキングにと訪れることで有名なスイスの中でも王道エリア、ツェルマット。このツェルマットに何度かいらしたお客様もいらっしゃることでしょう。そのツェルマットにあって秘境といわれる場所が存在するのをご存知でしょうか？今回は、この「ロストヴァレー」をご紹介します。 |
ハイカーにほとんど出会わない秘境ハイキングコース
ツェルマットにこんなコースがあるとは想像もしていなかったのですが、以前、地元の人とハイキングの話をしていた時、偶然このロストヴァレーについて知りました。
このコースの目的地は、モレーンの中に突如としてあらわれる広々とした草原地帯です。夏は一面が緑になり、秋には一面が黄色のエリアへと変化します。もちろん、レストランもトイレもありません。誰もいない草原は全て自分のもの。時にはマーモットやゲムゼの遊びまわっている姿を目撃することもあるでしょう。
草原から、あるいは特徴的な大きな石の上に登ってみると正面にマッターホルンの勇姿を望むことができ、まさに、ここに来た者しか味わえないという特別な光景が目の前に広がります。
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外国のハイキングガイドブックは別として、日本語の詳しい資料はなく、どのように行くかも分かりません。私自身も初めて行った時は、コースを間違え全く違うモレーンを登り切り尾根の上で間違えたことに気づいたとうミスを犯した程です。秘境コースだけあり、簡単にはたどり着けませんでした。
この草原に直接行くことはできず、通常はブラウヘルドからステリーゼーをまわって歩くことになります。スネガエリアとゴルナーグラードエリアの間の谷まで下り、今度はフィンデルン氷河に向かって登っていきます。最初は緩やかなで、低木がまばらに生えている荒涼としたエリアを進みます。途中から、氷河の溶け出して出来た川を横切りコンクリート色のモレーンを眺めながら急斜面をどんどん登っていきます。誰がこんな場所に草原があると想像するでしょうか。知らないと途中で引き返すハイカーも出てきそうなくらいです。
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最後の急斜面を登り切ると、目の前に突然、緑の大地が広がります。奇跡の大地！目を疑います。私が訪れた時はやや秋めいた季節で黄色がかった草原になっていました。マーモットが何の警戒もなく走りまわっていました。乾いた喉に水を流し込み、やや疲れた身体を石の上に横たえてその静寂さに耳を済ませてみると聞こえてくるのは心地よい鳥の声、そして草原を流れる小川の音です。丈の長い葉の広がる草原に寝転ぶと、すっぽりと本当に心地よく包まれました。先に伝えましたが、ここにはレストランがないので必ずサンドイッチや飲み物など持参することをお勧めします。石の上でも、草の上に座ってでも、思いのままランチを頬張ってください。
ゆっくりと景色を眺めたり、大岩に登ったり、草の間に寝転んだり、走りまわったり、写真を撮ったりと、好きな事を好きなようにお過ごしください。今までに経験したことのないピクニックができることでしょう。先日気づきましたが、この秘境の場所がわかると、かすかにですがスネガのロートホルン展望台からこのエリアを見ることができます。
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一日かかる、ややきついコースですが、ツェルマット好きのお客様なら、一度はこのコースに行ってください。２０１５年アルプスウェイのスイス・ハイキングコースでもご紹介しておりますので、あわせてご覧いただき、詳細をお聞きになりたい方は、私までぜひご連絡下さい。お待ちしております。
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